あなたを探した。

あなたを探す夢を見た。

色んな人に聞いてまわって、街中を走るけど、あなたはどこにも居ない。

 

もう見つからないかも…って泣いて、焦って、パニックになる。

 

そうしてようやく視界に入ったと思ったら、目覚めて、あなたはどこかへ消えてしまうんだ。

どうしたら話せるだろうか?

いつもと違う夢を見てから。

いつも、あなたに告白して付き合う日やバレンタインの日、あなたと一緒に下校した日の夢を見ていた。


照れて「好き」というたった二文字が中々言えなくて、あなたを電話越しに待たせた。

 

バレンタインのお返しはほっぺにキスが良いという私の我儘に、いつだってシャイなあなたが照れて、30分掛けてキスをしてくれた。

 

同級生に見つからないよう学校から離れた所で待ち合わせをし、15分手を繋いで下校した。二人とも真っ赤な顔で、汗で手はベタベタ、何を話したのか分からない程緊張した。

 

そんな思い出をなぞる夢しか見なかったのに、去年初めて卒業式でまた気持ちを伝える夢を見た。

 

別れてから目すら合わなかった二年間だったのに、卒業式の日、あなたは私に謝った。
別れの原因について「ごめん」と言ってくれたあの日、私はやっぱりあなたに嫌われたくなくて、「うん」としか返せなかった。

その時を未だに後悔していたからなのか、謝ったあなたへ、私は「まだ好き」と伝える夢を見た。

 

気持ちを伝えて、あなたがまた頷いてくれて、そして目が覚めた。

それ以来、お互い大人になった今、あなたと付き合う夢を見続けてる。心の奥に押し込めた願望が溢れちゃって、夢に出るのかな?

 

もう会えもしないだろうに、あなたを夢で思い続けるのが辛い。あなたと会ってしまうから眠るのが怖い。

出来るならあなたに相手がいる事を知り、また失恋してキッパリ忘れたい。相手が居ないなら、会ってまた失恋して諦めたい。

 

もう想うのも辛い。

プレゼントと星空。

あなたと付き合っていた期間で、私の誕生日が来たのは一度きりだった。

多忙な部活をしていた私達。あなたはまだ携帯を持っていなくて、私の誕生日は祝うどころか、「おめでとう」の一言さえなかった。

 

 

寂しくて、悲しかった、13歳の誕生日。

それをやり直すかのように、誕生日プレゼントをくれる夢を見た。あなたはとっても照れていて、ぶっきらぼうな態度でプレゼントを手渡した。

 

プレゼントを手渡し、サッサとどこかへ歩いていくあなたを、私は見つめていた。

数十秒間ほどあなたの背を見つめ、ハッとし背を追いかけた。星空の下、プレゼントを開けようとして、「私のために選んでくれてありがとう!」と言って目が覚めた。

 

どんなプレゼントをくれたんだろう?

お礼を言ったあとのあなたは、どんな顔を見せてくれただろう?

夢の中でだけでも、あなたのことを知りたいのに。

あなたの夢を見た。

あなたの夢を見始めてもうすぐ15年。

あなたと別れてから、あなたとは夢で会う。

 

当時、押し殺してた気持ちを伝えたら良かった。別れる事に変わりなくても、素直に気持ちを見せたら良かった。

そしたらきっと、こんなに夢で会うことはなかったのに。

 

いつも夢では、あなたと目を合わせる時や触れ合う時に、フッと目が覚める。

ああ…夢だった…って毎度虚しくなって、忘れた頃にまた夢を見る。それを14年以上繰り返している。

 

あなたは何をしてるだろう?

彼女が居たり、結婚している事を知れば、この夢から開放されるだろうか。もう、あなたの夢から開放されたい。

気持ちを伝える機会があればいいだろうか?早く開放してよ。

 

辛い