あなたと付き合っていた期間で、私の誕生日が来たのは一度きりだった。
多忙な部活をしていた私達。あなたはまだ携帯を持っていなくて、私の誕生日は祝うどころか、「おめでとう」の一言さえなかった。
寂しくて、悲しかった、13歳の誕生日。
それをやり直すかのように、誕生日プレゼントをくれる夢を見た。あなたはとっても照れていて、ぶっきらぼうな態度でプレゼントを手渡した。
プレゼントを手渡し、サッサとどこかへ歩いていくあなたを、私は見つめていた。
数十秒間ほどあなたの背を見つめ、ハッとし背を追いかけた。星空の下、プレゼントを開けようとして、「私のために選んでくれてありがとう!」と言って目が覚めた。
どんなプレゼントをくれたんだろう?
お礼を言ったあとのあなたは、どんな顔を見せてくれただろう?
夢の中でだけでも、あなたのことを知りたいのに。