いつもと違う夢を見てから。

いつも、あなたに告白して付き合う日やバレンタインの日、あなたと一緒に下校した日の夢を見ていた。


照れて「好き」というたった二文字が中々言えなくて、あなたを電話越しに待たせた。

 

バレンタインのお返しはほっぺにキスが良いという私の我儘に、いつだってシャイなあなたが照れて、30分掛けてキスをしてくれた。

 

同級生に見つからないよう学校から離れた所で待ち合わせをし、15分手を繋いで下校した。二人とも真っ赤な顔で、汗で手はベタベタ、何を話したのか分からない程緊張した。

 

そんな思い出をなぞる夢しか見なかったのに、去年初めて卒業式でまた気持ちを伝える夢を見た。

 

別れてから目すら合わなかった二年間だったのに、卒業式の日、あなたは私に謝った。
別れの原因について「ごめん」と言ってくれたあの日、私はやっぱりあなたに嫌われたくなくて、「うん」としか返せなかった。

その時を未だに後悔していたからなのか、謝ったあなたへ、私は「まだ好き」と伝える夢を見た。

 

気持ちを伝えて、あなたがまた頷いてくれて、そして目が覚めた。

それ以来、お互い大人になった今、あなたと付き合う夢を見続けてる。心の奥に押し込めた願望が溢れちゃって、夢に出るのかな?

 

もう会えもしないだろうに、あなたを夢で思い続けるのが辛い。あなたと会ってしまうから眠るのが怖い。

出来るならあなたに相手がいる事を知り、また失恋してキッパリ忘れたい。相手が居ないなら、会ってまた失恋して諦めたい。

 

もう想うのも辛い。